こんにゃく：噛んでも噛んでも終わらない、永劫の食感に挑む現代人の苦悩

こんにゃくとは

こんにゃくとは、こんにゃく芋から作られるプルプルした食品である。その正体は、ほぼ水分と謎の弾力、そしてカロリーゼロというある意味チートな存在だ。

畑の七不思議

こんにゃくいも、という奇妙なルックスの芋から生まれし謎の質感。畑で育つ過程はあまり知られていないが、多分、夜中にプルプルしながら成長しているのだろう。私たちの知っている四角い板状や丸い玉状になるまでには、きっと何か錬金術のような工程を経ているに違いない。

ダイエッターの味方（時々裏切り者）

ダイエット食の救世主として崇められるこんにゃく。カロリーほぼゼロなので、罪悪感なくお腹を満たせるという奇跡。しかし、調子に乗って食べすぎると、消化されにくさゆえの「お腹ゴロゴロ」という思わぬ反撃に遭うこともある。まさに「腹持ちが良い」が「腹が痛くなる」諸刃の剣である。

味がないのが個性

こんにゃく最大の個性は「味がないこと」である。だからこそ、どんな味付けにも染まるカメレオンのような存在感を放つ。おでんの出汁を吸い込み、味噌汁の一員となり、時には甘辛く煮て田楽に変身する。味がないのに食卓に欠かせない、ニヒルな奴なのだ。

食感のマスター

あの独特の「ぐにゅっ」「プルプル」とした食感。好き嫌いは分かれるかもしれないが、他の食材では決して真似できない唯一無二の存在感を放つ。おでんの中にひそむ三角のこんにゃくを見つけると、なぜかちょっと得した気分になるのは私だけだろうか。あの歯ごたえが、食欲をそそるんだか満たさないんだか、とにかく気になるのだ。