オクラ – ネバネバは正義？茹でてよし、揚げてよし、されど主役にはなれず。

オクラとは

オクラとは、アオイ科の一年草で、あの独特なネバネバが特徴の野菜である。夏に旬を迎え、和食、洋食、エスニック料理と、意外と幅広いジャンルで活躍するオールラウンダーだ。

オクラはその見た目も特徴的だ。緑色の、ちょっと角ばったフォルムは、まるで小さな緑色の刺客。スーパーの野菜コーナーで「さあ、私を調理してみろ！」と無言の圧をかけてくる。調理法を間違えると、たちまち料理全体が「ネバネバの沼」と化す危険性も孕んでいるぞ。

あのネバネバの正体は、ペクチン、ガラクタン、アラバンなどの食物繊維。整腸作用や血糖値の上昇を抑える効果があるとか。聞こえは良いが、実際のところ、食卓に出すたびに「またこのネバネバか…」と家族から苦情が出る可能性も否めない。特に酢の物にした時の破壊力は計り知れない。

オクラは、決して主役にはなれない宿命を背負っている。カレーにちょこんと添えられたり、冷奴の上に乗せられたり、味噌汁に紛れ込んだりと、常に「脇役」のポジションを死守しているのだ。しかし、そのネバネバは、他の食材を引き立てる（…たまに邪魔もする）という、影の立役者なのだ。

結局のところ、オクラは好き嫌いが分かれる野菜界のトリックスターである。適切に調理すれば美味しくいただけるが、一歩間違えれば食卓を阿鼻叫喚の地獄絵図に変えるポテンシャルを秘めている。しかし、勇気を出してオクラに立ち向かい、ネバネバを克服した時、あなたは真のオクラマスターになれるだろう（たぶん）。