フォー: 米粉麺の楽園？ズルズルすすって見えてくる日常の歪み

フォーとは

フォーとは、ベトナム発祥の米粉麺料理である。あっさりとしたスープとハーブの香りが特徴で、国民食として愛されている。

フォーは、その見た目からは想像もつかないほどの奥深さを持つ料理だ。ただの麺料理だと思うなかれ。一口スープを啜れば、そこはもうハノイの喧騒。ただし、あなたが実際にハノイにいるかどうかは別問題だが。

フォーのスープは鶏ガラや牛骨をじっくり煮込んだもの。そこにパクチー、ミント、レモンなどのハーブが加わり、味覚のオーケストラを奏でる…と言えば聞こえは良いが、パクチー嫌いには悪夢以外の何物でもない。パクチー抜きを頼む勇気、それがフォーを美味しく食べるための第一歩だ。

近年では、ベトナム本国のみならず世界中で様々なアレンジフォーが登場している。トムヤムクン風フォー、カレー風味フォー、あげくの果てには「フォー味」のスナック菓子まで。もはや原型を留めていないものも多いが、それもまたフォーの可能性を広げる試みなのかもしれない…と、無理やり擁護してみる。

フォーの麺は、つるつるとした食感が特徴の米粉麺。具材は牛肉、鶏肉、豚肉、エビなど、バリエーション豊かだ。個人的には、パクチー増し増し＆ライム絞りが至高。ただし、デートの前には控えた方が賢明かもしれない。強力な香りが、ロマンチックな雰囲気をぶち壊す可能性大だ。

フォーを食べると、なぜかすぐにまたお腹が空く。これはフォーの呪いか、はたまた食いしん坊の性か？答えは永遠の謎である。